コーヒー流通×De-Fi(分散型金融)の可能性を探る

   by Akihiko Sato        
コーヒー流通×De-Fi(分散型金融)の可能性を探る
コーヒーの価格ってどういう風に決まっているんでしょう?
私もあまり意識せずスターバックスはベンティがお得!という情報を入手して以来、時間と胃袋からGoサインがでるとチャレンジしている今日この頃ですが、実はワンモアコーヒーを計算にいれるとトールサイズの方が少しだけお得なのだそうです。
サイズ   値段   100ml当たりの値段
ショート   319円(税込)   132円(税込)
トール    363円(税込)   103円(税込)
グランデ   407円(税込)    86円(税込)
ベンティ   451円(税込)   76.4円(税込)
トール+ワンモアコーヒー(店内)だと値段が528円(363円+165円)です。
ベンティのサイズは590mlに対し、トール2杯分の容量は700mlです。
100ml当たりのベンティは76.4円ですが、トール2杯分は75.4円と1円お得となります。
日常をちょっとした工夫で小さな幸せを温かいコーヒーで噛みしめていると、現在のコーヒー豆の価格は2倍になっているとか3倍になっている!という情報を耳にしました。でも店頭の価格がいきなり2倍、3倍になるわけではない…農家の現状や輸入業者や金融との関わりなどなどちょっとしらべてみました。今回はコーヒーの価格と未来の課題をテーマにしていきたいと思います。
コーヒー豆の種類ですが、大きく分けると「アラビカ種」とカネフィラ種(ロブスタ種)の2種類に分けられ世界の流通はアラビカ種が約6割程度となっています。
この流通における価格はどうなっているのか?といいますと、カネフィラ種(ロブスタ種)はイギリスのロンドンの先物取引所、アラビカ種はアメリカ、ニューヨーク先物取引所で日々交わされている取引の価格が実際の取引にも大きく影響しています。
上記の表をみても現在の価格は高騰していることが確認できますね。1年の変動を見てみると、ロンドン市場のカネフィラ種(ロブスタ種)は約78%、ニューヨーク市場のアラビカ種は約99%の変動しています。おおよそ2倍になってきています。これはブラジルが干ばつによりすでに弱っていたところに二回の霜に襲われるといった被害が、ミナス・ジェライス州・パラナ州・サンパウロ州 / モジアナであったそうです。この被害は7月21日の悪天候が襲ったことから始まりました。先物市場では、予測として収穫が厳しいと判断する人達は現在の価格よりも高くなるだろうと判断して購入し、更に高くなったところで売却する。先物市場はレバレッジを掛けた取引も可能ですから、自己資金の何十倍という取引が出来るため環境を把握し先読みが成功したら利益になっていきます。
このような取引はコーヒーだけではありません。「日用品や生活必需品など取引されるさまざまな製品」があり、このような投資をコモディティ投資といいます。金融用語で米や小麦といった農産物やエネルギー、貴金属など世界の商品取引所で取引されています。
コーヒーもコモディティ投資の銘柄になっており、コーヒー流通の多くはこのタイプでコモディティコーヒーは別名メインストリームコーヒー/コマーシャルコーヒーとも呼ばれ流通しています。
    コーヒーは下記の4つの銘柄として国際先物取引市場で扱われています。
    ロンドン取引所 カネフィラ種(ロブスタ種)
  • ロブスタ(缶コーヒーやインスタントコーヒー等に使用される苦みの強い豆)
    マダガスカル、ウガンダ、コンゴ、カメルーン、インド、インドネシア、タイ、ベトナムなど。
    ニューヨーク取引所 アラビカ種
  • コロンビアマイルド(水洗式アラビカコーヒー)
    コロンビア、ケニア、タンザニアの3つの生産国で「ウォッシュド精製された豆」
  • アザーマイルド(中米産水洗式アラビカコーヒー)
    メキシコ、ペルー、エルサルバドル、ジャマイカ、コスタリカ、グアテマラ、ホンジュラス、インド、
    ベネズエラ、ボリビア、パラグアイなどで「コロンビアマイルド以外」
  • ブラジル&アザーアラビカ(アンウォッシュドアラビカコーヒー)
    ブラジル、エチオピアなどのアラビカコーヒーのことで、乾燥式の製法で天日乾燥された「ナチュラル精製され た豆」
もちろん、取引市場を通さない取引もあります。
それはスペシャルティコーヒーです。スペシャルティコーヒーは「現物取引」で行われます。現地で買い付けの際に参考にされるのがグレードとなります。グレードというと、品質が良くて美味しい豆が高く買われるかというとそうでもなく、グレードとは各生産国で独自に基準を儲けているため、現地のグレード表記と使用する環境によって選択されます。
コーヒーの格付けは産地によって異なりますが、おおむね標高、欠点(異物・欠点豆)スクリーン(豆のサイズが大きいほどよい)とされていますが、コーヒーの風味の良さとグレードはあまり関係もない場合もあるそうですのでどの豆を仕入れて商売するのか?は提供する企業の戦略が試されるところですね。
先に書いたように、コーヒーの流通はロンドン取引所のカネフィラ(ロブスタ種)、ニューヨーク取引所のアラビカ種、また、スペシャルティコーヒーのような現物取引があることが分かりました。
ではこれらの流通で現状の問題や課題はあるのでしょうか?
いま現在でもコーヒーの価格は霜の影響などで不安定な状態な上、先物取引市場の価格の変動幅も読みにくくなってきています。また、先物での価格は農場の経費などは一切関係なく動いています。本来ならコストアプローチ(原価法)に則って価格が決定されるの普通ですが、上記のようなマーケットアプローチ(取引実例比較法)となっていますが、実際のコストと市場の価格の差異は今までも問題になっていました。 本来の先物市場はコーヒー豆を購入して手元に届くまでには貨物船で運搬されます。その間に購入者は販売者と価格交渉したのち輸入しますが、到着するまでに価格が変動していまうリクスがありました。これを回避するために先物取引市場が使われているのですが、需要と供給のバランスは気候変動なども大きな影響となり複雑化しています。 また輸出や輸入には当然為替のリスクも伴ってきます。
コーヒー豆もより高級品嗜好のニーズが高まってきており、市場を通さないものも増えています。
気候変動リスクや変化する需要に現在のシステムでは追いついていないのではないでしょうか。
最近では「Typica」さんのように現地農家とバイヤーを直接つなぐダイレクトトレードが始まっています。
従来、コーヒー豆の安定供給のために出来たコモディティ投資のような仕組みを、ダイレクトトレードや農民の方々の経費を考慮したコストアプローチも対応できるプラットフォームが必要なのではないか?と感じています。
すでに先物取引をDe-Fi(分散型金融)にてダイレクトに繋がるプラットフォームサービス「Opyn」が始まっていますが、Opynは2020年7月に216万ドル(約2.5億円)の資金調達に成功し現在のオプション取引数は43,482の取引が行われ総量は32億ドル(約3600億円)まで成長しています。
コーヒーは約70ヶ国で生産されており従事している方は2500万人、売上高は800億ドル(約9兆円)の市場で石油に次ぐといわれるくらい大きな市場です。
生産国1位のブラジルの年間輸出高は約5,600億円(2020年)で、全体の約3割と言われていますので、コーヒー全体の輸出額は1兆8,000億円程度になります。
ラオス政府は年間取引を100万トンまで伸ばしたいと表名し、温暖化で生産高の縮小が懸念されているブラジルの穴を埋めることが出来れば非常に大きなビジネスチャンスをつかむのではないでしょうか。
Kabbaraが目指すシステムがなぜ、ブロックチェーンを基盤として構築しようとしたか?
De-Fiの可能性とは
De-Fiは基本ブロックチェーン技術で支えられたシステムです。ユーザーのアドレスどおしを直接つないだサービスはすべての履歴、トランザクションを確認することが出来ます。 トレーサビリティーやサプライチェーンの透明性をこのブロックチェーンの特性で実現が可能となるでしょう。
また、生産地とユーザ−を直接つなぎ適正な価格でのオプション取引が可能となれば、今抱えている問題を解決していけるかもしれません。
コーヒー産業だけでも大きな市場ですが、少しずつ動きだしていくことで、未来に適したシステムとして利用されるものを設計し運営していきたいと思っています。
例えば、実家の裏庭に突然油田が湧き出たら、きっとお金持ちになれるイメージは付くのですが、コーヒーは石油につぐ流通ですが、裏庭になっているコーヒーを収穫しても貧困な状態が続いています。それには「いつ、誰が、何をしてどうなったか?」というすべての情報が必要です。そのためにはすべてのアクティビティ(行動)とアウトプット(結果)、アウトカム(影響)、インパクト(社会的影響)とインプット(人・物・金)が繋がることで自分の行動の影響を確認できれば、より良い社会へ到達することが加速出来ていきます。 どこかの何かが掛け違いを起こしているのならその修正を一つ一つ解決していく。
冒頭で説明させていただいた、トールのワンモアコーヒーで節約できた1円の影響がもし辿ることが出来るとしたら…もし、ユーザーの喜びを農園に届けたり、温室効果ガス削減協力がマイページで簡単に確認できたら… やさしさの繋がりでとてもワクワクする世界にしていきたい。
ミクウガジャパン株式会社から提供されるソーシャルインパクト マネジメントシステム(SIMS)はその実現が可能となるシステムです。SIMSとDe-Fiの融合によって新たなフィンテック企業としてもKabbaraは活動していきます。
現在、Kabbaraではこの不耕起栽培と無農薬栽培の方法によって、どれだけ温室効果ガスを吸収できるか?など研究と実証を始めています。
「不耕起栽培は世界を救うか」のタイトル通り、これが当たり前という基準になることでもしかしたら救うことができるかもしれません。
まずは、ラオスの土壌や森林管理の現状調査からスタートし、どのくらいポテンシャルがある地域かと事業によってどれほど貢献できるか?を算出し評価しながら、安心、安全でおいしい収穫でありながら、地球環境にもやさしいものを届けられるようチャレンジ中です。
是非、良い環境で作られているラオスのコーヒーも味わってみてください。
Kabbaraはまずはラオスから小規模農家の可能性を世界へ示し、アジアを中心に誇れる未来の可能性と実績を積み重ねてチャレンジしています。
まだまだ、これから研究開発が必要な部分も多いですが、地球環境再生、不耕起栽培、小規模農家改革などに少しでも興味を持たれましたら、実現のためみなさまの活動へのご参加、お待ちしています。
また、ご質問やご意見随時承っております。
下記の【お問い合わせ】よりお願い致します。

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