これまで世界の遅れをとってきた日本のカーボンニュートラルが満を持して面白くなりそうな予感がする発表が経産省からなされました。本日は簡単にどんな風に面白くなりそうなのかをご紹介します。
そもそも日本のカーボンニュートラル率がとても低い
カーボンニュートラルに積極的な主要各国と比較した際の圧倒的に日本の遅れがわかりやすいグラフです。
上で紹介しているグラフは、各国のCO2の排出量に応じて課す炭素税を示したグラフで、炭素税の導入と税率の高さはその国のカーボンニュートラルへの取り組みの大きさとイコールと言われています。
確かにCO2排出量1トンあたりの炭素税価格が高い国は、もれなく脱炭素対策が進んでいたりカーボンクレジット市場が大きな国ばかりです。グラフ上では極めてゼロに見えてしまいますが、我が国日本でも289円 / 1トンの税率で実施されています。ただし、導入されているのは東京都と埼玉県のみで、14,000円 / 1トンのスウェーデンと比較すると雲泥の差なのは一目瞭然。
カーボンニュートラル化を表すには様々な指標があるとはいえ、この点だけ覗いてみても決して日本がカーボンニュートラル先進国とは言えませんね。
いよいよ面白くなりそうな日本のカーボンニュートラル
先進国の中でもとりわけカーボンニュートラルで遅れをとっていた私たちの国でも、これまでの遅れを取り戻すかのような本当に面白い取り組みがこれから政府主導でスタートすることが経産省の発表にありました。
もちろんまだ構想段階であるものも多いと思いますが、補正予算が決まっているものもありとても現実に動いていくことが予想できます。
こまかな情報は、ぜひ文末で紹介する経産省21年12月発表の『カーボンクレジットに係る論点』を見ていただきたいと思いますが、この記事から今後の日本のカーボンニュートラルの盛り上がりを印象づける2つのポイントをご紹介します。
1つ目は、この資料の方向性がカーボンクレジットに特化していることです。これまで経産省や環境省はカーボンニュートラルやクレジットに関する概念的な資料を多く出していましたが、クレジットに関係する取り組みの内容にここまで特化させた資料というのは比較的めずらしく、しかも予算案なども記載した資料としては恐らく初めてではないかと思います。これまで経産省の資料を見てきた私は、この資料の方向性を感じた瞬間にいよいよか!と心で叫んでしまったくらいです。
そして、2つ目はカーボンクレジット市場の中で『カーボンニュートラルトップリーグ』の整備を行うことに補正予算案として10億円を計上しているという情報です。
もちろんまだ詳細は語られていませんが、少なくともカーボンニュートラルを実現するために国内の企業を巻き込んで活性化させる目的は明らか。しかも、この情報とセットでカーボンクレジット市場の創設が必要である、とも記載されており、現在政府主導の”J-クレジットの取り扱いプラットフォーム以外の何か”が生み出されることは明らかです。
経産省の発表するカーボンクレジットに関する資料の中で、具体的なことは分からないのにここまでワクワクしたのは初めて。これは本当に楽しみです。
カーボンニュートラルのど真ん中で事業を行っていくKabbaraとしても、これからの政府の動きに注目しながら、アクションしていき、Kabbaraに関わっていただいている方々にワクワクいただけるような情報発信をこれからもしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
PS 経産省の資料、ご興味ある方は下記より是非一度読んでみてください。