問いから学び実践する環境問題

   by Akihiko Sato        
問いから学び実践する環境問題
こんにちは、佐藤です。
私のブログでも地球温暖化!とか危機を叫んできましたが、実際ニュースなどでもそういう悪影響を報じていますよね。
でも、地球温暖化ってそもそも本当なの?って思ったことってありませんか?
例えば、

実はホッキョクグマは絶滅しない

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

っていったら「ウソだ!」という反応も多いのではないでしょうか。
確かに温暖化は確実に進んでいます。しかも人の関与は間違いないという結論にもなってきましたね。
▲出所:ICUN PBSGの推計をスーザン・クロックフォードが補正(Crokford,2019)
人間が射殺せずに保護するようになったことで、かつて1万頭まで減ったホッキョクグマでしたが、今では4万頭まで増えています。
その一方では、違った脅威にさらされています。
世界各地で発生するダイオキシン類や農薬などの「残留性有機汚染物質(POPs)」と呼ばれる有害な化学物質は、はるか遠くの発生源から北極圏へと集まってきます。遠い熱帯地域で散布された農薬の大部分は土壌に留まることなく大気中に拡散し、気流に乗って北極圏に運ばれてきます。また、先進国の大都市や工場周辺から流れ込んだ河川の水も、海流と共に流されてきます。結果として、北極や南極といった極地は、汚染濃度が発生地域よりも高くなる場合が少なくありません。

また、海水に溶け込んだPOPsは、まず植物プランクトンの体内に入ります。するとそれを食する動物プランクトン、さらにそれを食べる小魚へと少しずつ濃縮されながら、内臓や脂肪へ蓄積されて受け渡されてゆきます。海水中にわずかな濃度で拡散していたPOPsは、食物連鎖を通じて徐々に生体濃縮を起こし、最終的に、アザラシやホッキョクグマなど生態系の上位にいる動物ほど、高濃度のPOPsにさらされることになります。

ホッキョクグマの生態と、迫る危機

このように、色々なメディアで報じられていることを鵜呑みにせず、正しいデータや事実を確認する習慣「ファクトフルネス」が大事ですね。
それにしても白熊、かわいいですよね。凶暴ですけど。
さて、本題として、環境問題について考えてみました。
温暖化ってホント?情報量が多すぎてどうしたらいいか分からない…。問題の捉え方と判断のポイントをお話していきたいと思います。
▲(NASAイラスト: Robert Simmon、宇宙飛行士写真:ISS013-E-8948.)
いきなりですが、これは、地球に降り注ぐエネルギーを表した図です。
下記に率で表しています。
大気圏上部に到達した太陽エネルギーの約29%は、雲や大気粒子、あるいは海氷や雪などの明るい地表面によって反射され、宇宙空間へと戻っていきます。つまり跳ね返しているということです。ここをすり抜け、入射した太陽エネルギーの約23%は大気中で水蒸気、塵、オゾンによって吸収され、48%は大気を通過して地表で吸収されます。
全太陽エネルギーの約71%が地球のシステムで吸収されていることを表しています。
つまり、地球の気候は、太陽エネルギーを利用したシステムです。
地球上の地表、海洋、大気は、1年を通じて1平方メートルあたり平均240ワット(1ワットは1秒間に1ジュールのエネルギー)の太陽光を吸収しています。吸収された太陽光は、光合成を促進し、蒸発を促し、雪や氷を溶かすといったシステムで、地球を温めています。
この地球エネルギーの収支は影響し合いバランスを取っているということです。 温暖化とはこのどこかのバランスが崩れておきており、差異が大きいところが如実に現れているということが言えます。
地球の基本的なエネルギー交換と人由来の影響は、どのエネルギーを奪ったり補ったりしているかを当てはめると影響のゆがみも見えてくるような気がします。
例えば、「サハラ砂漠(世界最大の砂砂漠)を緑化しよう!」と謳い環境に貢献しよう!という活動があったとします。
砂漠を緑化するってとっても良いことのように感じます。
ここで、考えなくてはいけないことが、砂漠の役割です。砂漠はすべてが悪なのでしょうか?
安易に砂漠を緑化した場合、砂漠に適応した動植物はいなくなります。生物多様性を考慮しなくてはなりません。
実はサハラ砂漠上空に流れる砂塵は海を渡って、アマゾン熱帯雨林(世界最大のジャングル)へ燐や栄養分を熱風で運んでいます。南米の土地から大量の雨で流されてしまう栄養素がアフリカ大陸からは補われなくなり、いずれ生態系も崩れていきます。サハラ砂漠によってアマゾン熱帯雨林は生かされているのです。アフリカのカラハリ砂漠では砂漠に住むバクテリアが空気中の二酸化炭素を集めて貯めていることが発見されています。
その面積はアメリカとほぼ同じくらいの大きさですから、その影響はとても大きく複雑なものになります。
また、先ほど地球のエネルギーで、反射は29%といいましたが、砂漠は大きな反射を生み出しています。
砂漠は表面が明るいため森林よりも光を多く反射します。
その割合は、
砂漠:0.25~0.4
草地:0.15~0.25
森林:0.14~0.2
新雪の雪原:0.8~0.95
また、厚い雲のアルベドは0.8前後になります。
天体の外部からの入射光に対する、反射光の比を「プラネタリーアルベド」といいますが、平均は0.29です。
砂漠は0.25~0.4ですので、平均よりも高く地球を冷やす貢献をしていると言えます。
むやみに森林化することで、反射率が低くなりかえって暖めてしまう恐れも出てきてしまいます。
サハラ砂漠緑化計画に必要な調査の項目などなんとなく見えてきたのではないでしょうか。
これはサハラ砂漠を緑化してはいけない!と言っているのではありません。
アメリカ大陸ほど大きな砂漠の影響を把握し、バランスを取りながらマイナスをプラスにプラスをマイナスに収支を合わせて地球に影響を出さないことが重要であることを分かってもらいたいということです。
私は小さいとき父から教わったことで印象に残っている言葉があります。
父は大酒飲みでウイスキーしか飲まない人でしたが、グラスを手にまっすぐ私の正面に向けて、この形は何に見えるか?と訪ねました。私は四角と答えると今度はグラスを下に持っていき真上から見下ろしてまた、この形は何に見えるか?と訪ねましたので、丸。と答えました。これは同じグラスなのに見る角度が違うことで違うものに見えているということで、人が争いを起こす時は同じものを見ているのに見方が違うせいでそうなってしまう事が多い。立場が違っても見え方は変わってくる。ちなみに斜めにカットしたらどんな形になるか?というので、楕円形と答えると、「おまえは色々な角度から物事を同時に見られるようになりなさい。と当時小学4年生の子供でしたがとても心に残っています。それ以来一人で色々な人になりきり色々な角度をためしては自分自身と議論しあうという謎の遊びを体得したことで、学校の先生などには嫌がられる子供になってしまいましたが…
話がそれましたが、色々な角度から見たり検証することがとても重要ということが地球のエネルギーにも言えるのではないでしょうか。
砂漠という灼熱の世界から逆に氷の世界のエネルギーを見てみましょう。
北極の海氷は、2021年の北半球の春と夏に衰退した後、9月16日に年間最小範囲に達したようです。NASAが支援する国立雪氷データセンターとNASAの科学者によると、夏季の範囲は衛星記録で12番目に低いとのことです。 今年、北極海の海氷の最小範囲は472万平方キロメートル(182万平方マイル)に減少しました。海氷の広がりは、氷の濃度が少なくとも15%である総面積として定義されます。

▲NASAのScientific Visualization Studio

北極も温暖化の影響を受けているのは間違いなさそうです。
砂漠同様、反射率として、一番大きな功績を挙げているのが、北極です。
氷や雪のアルベドは非常に高く0.8~0.95です。
地球の大きな傘として太陽エネルギーを反射しています。
海面の温度上昇によって溶解している氷もありますが、大気汚染、特に灰などの炭素が雪や氷に降り注ぐことで、真っ白な氷や雪ではなくなっています。
わずかな黒い点ですが、光を吸収してしまい温度が上昇してしまいます。また、白さが低下することで、反射率も低下してしまいます。
昨今、北極の氷が溶けているという報道を耳にしますが、2030年には北極海に氷はなくなってしまうという予測もあるそうです。
そして南極の氷も融解しています。
パリ協定未達成ならば、海面上昇はほぼ倍になるといいます。
単純に溶けてしまうということは反射するものが無くなるので、海や大地に本来反射されて来なかったエネルギーが降り注いでしまうということです。氷の反射が無くなるという収支が乱れたとき、他の代案を考え実行しなくてはなりません。
もしそうなってしまったら、規模が大きすぎて今の人類には難しくなってしまうかもしれません。
未来にその問題を託していいハズがありません。
地球の暴走を食い止めるために
今から出来ることをしっかりと行動していく。
自分が出来ること、自分しかできないことがあるハズです。
自分が変わろうとしても色々な邪魔が存在する時があります。
私も社会が変わっていないのに、自分だけ頑張っても仕方ないのではないか?と不安や寂しさがつきまとうこともあります。
そんな時救ってくれたのは、同じ目標を持った仲間でした。
また、一人だけの行動でなかったと感じたとき、勇気をもらえることもあります。
大きな勇気を頂いた一人に2006年にノーベル平和賞を受賞されたムハマド・ユスス博士がいます。
▲2015年10月23日 ホテル椿山荘にてランチ会をさせて頂いた時の写真。
ユヌス博士から探究心と行動力、信念に向かうパワーの大事さを学ばせて頂きました。
「施しは貧者の為にならない」
バングラデシュの貧困率を下げて脱することを成功させ、女性を中心としたソーシャルビジネスとしてはじめた携帯電話のレンタル事業は、今ではバングラデシュ最大のカンパニー「グラミンテレコム」となりその株主は貧しかった女性達です。とても刺激を受けました。
これも、常日頃から信念と未来のビジョンを口に出して行動してきたからこそだと思っています。
ユヌス博士と繋がったお話はまたの機会にさせて頂きますが、まずは、自分の信念と目標に向かって地道に行動し続けることが、皆のしあわせとなりやがて自分もその結果を持ってしあわせになっていけるような循環をしていきたいと思っています。
そんな出会いや目標を語り合えるような場所を用意することができました。
Kabbaraでは正しい未来の創造と活動、つまりシンクタンクとアクションタンクが合わさったようなワーキンググループを立ち上げました。
地球と仲良くしていくにはエネルギーの収支や循環と新しい価値基準の創造が大事だと思っています。
しかし、あまりにもその範囲が大きくまた、深さも必要です。専門的な知識やノウハウ、それを実行していける人材や組織がとても重要です。色々なかたのご意見もとても重要になります。
学問とは問いを学ぶともいいます。
問いを学び合うには色々な問いが必要になります。
まずは自分の周りの問いから地球という大きな問いまでを問い尽くしたいと思っています。
問い尽くす祭りです。
まつりとは間を詰めるともいうと聞きます。
間を詰め合うようなそんな、問い仲間になってもいい!という方を、どしどし募集しています。
回を重ねていくことで、必要な基準や規格が見えてきます。
その基準や規格に則って実行していき、地球環境やそこに住む人々のしあわせをつなぎ合わせる。
Kabbaraの行動(アクション)は皆が問いから導き出した回答を実行していく機関です。
2030年へのリミットを突破し良い循環への起点であるという事に賛同するコミュニティーの形成が、明るい未来へ日々バトンを渡し続けることができるようになる。
コレクティブインパクト活動には共感・共有、アクションが重要です。
その実現には実行可能であるという確認と希望が必要です。みんなの声を地球に届けましょう!
地球に住むすべての人のために。
一緒に活動したい!もっと情報を知りたい!という仲間も随時募集中です!
まだまだ、これから研究開発が必要な部分も多いですが、DeFi、メタバース、NFT、web3、地球環境再生、土壌改良、温室効果ガス吸収、不耕起栽培、小規模農家改革、カーボンクレジット創出活動などに少しでも興味を持たれましたら、これら実現のためみなさまの活動へのご参加、お待ちしています。
また、ご質問やご意見随時承っております。
下記の【お問い合わせ】よりお願い致します。

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