企業が取り組む脱炭素アクション「リソースポジティブ」とは?

   by Yu Numakura        
企業が取り組む脱炭素アクション「リソースポジティブ」とは?

いつもお読みいただきありがとうございます。Kabbara沼倉です。様々なキーワードが飛び交うカーボンニュートラルの世界。本日は、カーボンニュートラル関連キーワードの中でも「カーボン・オフセット」「カーボンフットプリント」などと並ぶ「リソースポジティブ」についてご説明します。

リソースポジティブとは?

企業の脱炭素アクションと言えば”CO2排出量を可能な限り削減もしくはカーボンクレジットを利用し、ゼロに近づける”というアクションが一般的です。

一方、リソースポジティブでは、企業の取り扱う素材や材料から人的リソースまで、商品などに使う様々な素材の使用量よりも多い資源の回収や回復を行うことで、根本的な脱炭素を実現するアクションです。

リーディングカンパニーを目出す「スターバックス社」の例

スターバックス社は、リソースポジティブを行う世界のリーディングカンパニーになる宣言を行っています。リソースポジティブを宣言している企業は他にも多くありますが、その中でも具体的な取り組みを行っている企業として注目を集めています。

(出展:スターバックス)

具体的に私が目にしている例で言うと、

・ペーパーカップでのアイスビバレッジの提供
スターバックスでは2020年からこれまでプラスチックカップで提供されていたアイスビバレッジの一部を、ホットでもアイスでも利用可能なFSC(R)認証紙のペーパーカップに変更して提供を始めました。

・ストロー不要のリッド導入
ストローをプラスチックからFSC(R)認証紙のストローにするだけではなく、ストロー自体が不要な状態にする取り組みも行われています。それはストロー不要のリッドを導入することです。これらのリッドはホットでもアイスでも使用することが可能で、飲み口を従来より大きくするなどして味や香りを損なわない工夫もされています。

・プラスチック製ギフト包装資材を全廃
スターバックスでは2020年からプラスチック製ギフト包装を廃止しています。その代わりペーパー素材やオーガニックコットンを使用したギフト資材にすることで、年間18トンものプラスチック削減が見込めるといいます。

特に、上記のような取り組みは、実際私たち消費者が体感することのできる取り組みですね。このような取り組みは、場合によっては消費者へのサービスクオリティを下げてしまうこともあるでしょう。

「スタバのストロー飲みにくくなったよね」

このような会話を聞いたことや実際体験したこともあるかもしれません。

ユーザーへのサービスクオリティを失ってまで企業が環境への責任を果たす時代になってきました。私達消費者も”なぜ企業はクオリティを下げてまでその選択をしたのか”を考えて利用する時代に変わってきています。

そんな企業の別の意図を知っているかどうかで私達の企業への印象も変わるかもしれないので、できるだけこのサイトでも引き続き情報を共有していきたいと思います。

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