毎日熱戦が繰り広げられている北京2022オリンピック冬季大会。盛り上がってますね。日本選手のがんばりにただただ感動させられっぱなしです。やっぱり、スポーツっていい。個人的にはハーフパイプの平野歩夢選手のクールさや、羽生選手の王者としての、まさに生き様あふれるチャレンジなど、とことん自分と向き合い続けてきたからこそ辿り着いたであろう真実に、こころ鷲掴みされています。採点方式の謎や、スーツ規定チェック、ドーピング問題など、後味悪いゴタゴタもあるようですが、とにかく選手には心からのエールを届けたいと思います。
さて、今回の記事ではオリンピックにちなみ、こんなテーマです。
・オリンピックとカーボンニュートラル
・2020東京オリンピック・パラリンピックのカーボンニュートラル達成は?
・オリンピックとカーボンニュートラル
・2020東京オリンピック・パラリンピックのカーボンニュートラル達成は?
オリンピックとカーボンニュートラル
結論から申し上げると、国際オリンピック委員会(以下、IOC)は、オリンピックを含む事業において、2024年までに「クライメート・ポジティブ」を実現すると宣言しています。聞き慣れない言葉かと思いますので、少し解説します。「カーボンニュートラル」は、ご存知の通り二酸化炭素排出と吸収量が差し引きゼロの状態です。一方「クライメート・ポジティブ」は、二酸化炭素排出量よりも吸収量の方が多い状態のことを言います。つまりは「カーボンニュートラル」よりも高い目標が宣言されているわけです。元々のIOCの宣言は、「2030年までにカーボンニュートラルの実現」でした。そこから6年前倒しとなり、かつ「クライメート・ポジティブ」宣言となったわけです。
そしてIOCは温室効果ガス排出量削減に加えて、これまで排出してきた温室効果ガスも100%以上相殺すると宣言しています。アフリカのサヘル地域の砂漠化への対処のために国連が支援するイニシアチブ「グレートグリーンウォール」の一部である「オリンピックフォレスト」プロジェクトを通じて実施され、この相殺(オフセット)により2024年までにクライメート・ポジティブを実現できるとみているとのこと。
また、2030年以降には以下の義務を提示しています。
・直接的・間接的な温室効果ガス排出を最小限に抑えて、相殺する。
・オリンピック開催後も、永続的なCO2排出実質ゼロのソリューションを実装する。
・直接的・間接的な温室効果ガス排出を最小限に抑えて、相殺する。
・オリンピック開催後も、永続的なCO2排出実質ゼロのソリューションを実装する。
開催後の影響もしっかりと見据えているのは、さすがです。現在は、民間企業においてもイベント運営における脱炭素の取り組みは、重要になってきていますので、オリンピックのような世界的なイベントともなると当然だとは思うのですが、地球温暖化対策として、危機感がますます高まっていることを感じることが出来ます。イベント運営報告においても財務的な収支とは別に温室効果ガスの収支報告も当たり前になりつつあるようです。
参考までに、民間企業のイベントにおけるカーボン・オフセットクレジット活用事例のリンクを貼っておきます。(Jクレジット活用事例)
2020東京オリンピック・パラリンピックのカーボンニュートラル達成は?
昨年開催された2020東京オリンピック・パラリンピックに関してカーボンニュートラルに向けての取り組みをいくつかご紹介しておきます。目指すは、カーボンニュートラル大会です。
・バイオマスや太陽光による電力の調達や、東京都及び横浜市の協力によるグリーン電力証書により、大会期間中の再生可能エネルギー電力100%を実現。福島県内の太陽光発電施設で発電された電力も使用する。
・全競技会場の約6割について既存会場を活用するとともに、都市鉱山をはじめとする環境配慮物品の調達や、省エネ対策、低公害・低燃費車両の利用等のCO2回避・削減対策を実施。
上記取り組みは、一部ですが、その他あらゆる削減策が実施された大会となりました。しかし、当然削減は出来ても、排出量をゼロにすることはできません。そこで、活用されるのが、カーボン・オフセットです。今回の2020東京オリンピック・パラリンピックにおいては、
東京都・埼玉県を通じた217事業者の参加により、大会に関連したCO2排出量(196万t-CO2)を242万t-CO2超過する438万t-CO2のクレジットによるカーボンオフセットを行い、カーボンマイナス大会を実現しました。
もちろんこれからたくさんの排出量の削減技術も生まれてくるかとは思いますが、この結果をみましても、カーボン・オフセット活用のための二酸化炭素を吸収する活動(クレジット化)は、このほしのカーボンニュートラルを実現するためにも、とても重要な取り組みであると感じます。より詳細な2020東京オリンピック・パラリンピックにおける持続可能性への取り組みに関しましては、こちらを御覧ください。(持続可能性大会後報告書PDF)
全世界をこれほどまでに魅了するオリンピック・パラリンピックも、サステナブルの実現あっての存在であることを忘れてはならないとあらためて感じています。
先日、つけっぱなしのテレビからこんなコメントが聞こえてきました。
「環境問題には、無関心ではいられるが、無関係ではいられない」
※誰のコメントなのかはわかりません。
「環境問題には、無関心ではいられるが、無関係ではいられない」
※誰のコメントなのかはわかりません。
ほんと、その通りですね。
Kabbaraの取り組みがオリンピック・パラリンピックの歴史をつなぐソリューションとなる未来を、密かに想像しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
追伸:
わたしも先日、年に一度開催される、健康診断競技会に参加してまいりました。得点のジャッジに影響が出ないように涼しい顔をして腹囲を圧縮する技(コークスクリュー850:E難度)をここぞとばかり繰り出しました。見事着地も決まり、ウエストサイズ的にはメタボ脱出成功です。しかしこの成功の先には、虚しさがあることも知りました。やはり、日頃から本当の自分とちゃんと向き合っていきます。来年は、必ず…。以上、ただの健康診断の話でした。