土壌の細菌が温暖化・エネルギー問題を解決する。

   by Akihiko Sato        
土壌の細菌が温暖化・エネルギー問題を解決する。

こんにちは、佐藤です。

なんと、空気中の水素から電気を取り出せるようになるという研究が発表されました。はたして、どんな技術なのでしょうか。

今回は、「空気中の水素を直接電気に変換できる酵素をバクテリアから分離することに成功、小型で持続可能な発電装置の実現につながる可能性」を元に作成しています。 Gigazine 2023,03,09 より

地球の土壌に生息する一部の細菌は他に栄養源がない時、空気に含まれている微量の水素を分解し、電子をエネルギーとして取り出しています。オーストラリア・モナシュ大学の生物医学研究者であるRhys Grinter氏らの研究チームは、水素を分解する酵素を細菌から分離し、実際に空気中の水素を直接電流に変換することに成功したと報告しました。

土壌の細菌が温暖化・エネルギー問題を解決する。

バクテリアの遺伝子には、空気を電気に変える秘密が含まれている。

土壌細菌の中には水素をエネルギー源として利用できる種類が存在しており、驚くべきことにバクテリアは年間7000万トンもの水素を空気中から除去しているそうです。

水素は最もシンプルな分子であり、水素は最も単純な分子で、正電荷を持つ2つの陽子が、負電荷を持つ2つの電子によって形成され結合されています。この結合を断ち切ると、プロトンは離れ、電子は放出されます。

水素の分解によって、放出された自由電子はバクテリアの中で「電子伝達系」と呼ばれる複雑な回路に流れ込み、細胞のエネルギー源として利用されます。

つまり、水素を直接電流に変換している。

とっても、夢のある話ですが、大気中に占める水素の割合は0.00005%しかありませんが、この微量な水素から電流を生成できる特性を活かし、非常に高精度な整体水素検出センサーへの応用や、生体認証モニターや時計、LED、単純なコンピューターに十分な電力を供給できる可能性があると言います。

つまりこの研究は、土壌中のバクテリアがどのように自らを養うのかという基礎的な発見が、生命の化学を再考することにつながることを示し、未来に向けた技術開発につながるかもしれないということなのです。

とても期待出来る研究と言えるのではないでしょうか。

やはり、未来に向けてのキーワードは「土壌」です。土壌のバクテリアの研究と応用が温暖化への対策となる!

土壌の重要度が高いということが、解るのではないかと思います。
でも、土壌がキーワード!と、いわれてもあまりピンとこないですよね。

土壌をもう少し、掘り上げてみたいと思います。

土壌とは【構成する3つの要素】

腐植・生物・鉱物からなっている、地球の表面にわずか18cmしかない層のこと。
土壌は多種多様なミクロン単位から大きな生物の循環によって作られ、健康に保たれています。

・腐植 → 有機物が分解し、土に固有の有機物に再結合されたもの。
・生物 → 下等なバクテリアやアメーバから高等生物まで。
・鉱物 → 岩石あるいは砂礫(されき)層)の風化に由来する無機質成分

※ 土壌中の生物(大きな動物)
大きな動物として、日本ではまず哺乳類のモグラやトガリネズミがあげられる。
さらに小型のミミズ、クモ、トビムシ、ダニ、昆虫の幼虫、線虫などの無脊椎動物が植物の遺体を細かく粉砕したり、土を耕したり、特定の病害虫被害の急激に発生するのを防いだりしている。

ミミズやトビ虫などは、動植物遺骸を咬み砕いて摂食し、その一部を糞として排出する。このように粉砕・排出された有機物は、その後各種微生物により速やかに分解される。また、土壌動物の生息・活動は土壌の攪乱、混和を招来し、土性、透水性さらには根域を変化させる。

※ 土壌中の生物(微生物)
細菌、放線菌、糸状菌、藻類、原生動物に分けられます。

・細菌
動植物の遺骸や腐植物質などの有機物の分解を司ると共に、窒素固定や脱窒作用など農業上重要な作用を営むグループも含む。更に細菌は、窒素、硫黄、鉄、マンガンなどの無機元素の酸化・還元反応に関与し、土壌の物質循環の重要な担い手である。微生物は一般に様々な極限環境に生育できるが、特に細菌はその能力に優れており、あらゆる土壌中で広く活動している。灌水期の水田土壌などの嫌気状態の土壌中では細菌が主な物質循環の担い手である。

・放線菌
細菌と糸状菌の中間に位置する生物であり、多様な有機物を栄養にして生育し、これはキチンを分解する微生物を含む。キチン物質は、植物病原菌の多くを占める糸状菌の細胞壁構成成分であり、キチン分解放線菌を利用して植物病原性糸状菌のコントロールが図られている。放線菌はまた各種抗生物質を生産する能力を有しており、土壌伝染性病原菌の抑制に役立つと考えられている。

・糸状菌
細菌に比べて一般に耐酸性が強く、酸性土壌での有機物分解において重要な働きを担っている。
土壌中におけるリグニンの分解は主に糸状菌によりなされる。森林表面に厚く堆積した落ち葉の層は糸状菌が活躍する世界である。

・藻類
緑藻、藍藻、ケイ藻であり、光エネルギーと無機物だけで生育の可能な生物である。
また藍藻は窒素固定能力も有し、水田土壌の肥沃度増進に役立っている。

・原生動物
アメーバ、繊毛虫、鞭毛虫などからなり、その多くは動植物遺骸や各種微生物を食べて生きている。
原生動物の存在により土壌中の物質循環が促進する事が知られている。

出典:日本の農業を土から変える「微生物」立命館大学研究活動報 Radiant Issue#5:食March 2017

土壌は、肥料のやりすぎや、害虫駆除などで、そのバランスが崩れているため、農作物や環境、人にまで、大きな影響を与えています。

土壌に住んでいる微生物は、各種物質の分解、酸化・還元などの土壌の化学性に、他方ミミズ等の土壌動物は土壌の物質性に、主に関与しています。

肥沃な土壌にはこのような、良い循環が大事ですが、このような土壌は効率化などの方法によって、分断され、循環が分断されてしまっています。

より良い状態へ、戻す事で、温暖化は阻止出来るのですが、それには今までの常識や固定概念といった目に見えていた価値から、目に見えない世界や本来の価値を再発見し、共感、行動が出来るような環境づくりが必要です。

変化を恐れず、チャレンジしていける環境を目指していきたいと思っています。

時代が要請するカーボンニュートラル社会の実現へ、プロジェクト「Hundred million」PROJECT2030」にて未来へ良いバトンを渡すべく、仲間を随時募集しております!

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まだまだ、これから研究開発が必要な部分も多いですが、DeFi、メタバース、NFT、web3、地球環境再生、土壌改良、温室効果ガス吸収、不耕起栽培、小規模農家改革、カーボンクレジット創出活動などに少しでも興味を持たれましたら、これら実現のためみなさまの活動への参加お待ちしています。

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