いつもお読みいただきありがとうございます。Kabbara沼倉です。最近ニュースなどでも少しずつ耳にするようになってきた「ブルーカーボン」について解説します。
ブルーカーボンって何?グリーンカーボンとの違いは?
CO2などの温室効果ガスの排出を実質ゼロにしていく「カーボンニュートラル」は非常に重要な人類の課題です。このBlogでも何度もお話してきました。もちろん発生を削減、防ぐことも大切なことですが、一方で、大気中に排出されたCO2の寿命は数十年~数百年といわれるため、すでに大気中にあるCO2を除去することも重要なテーマです。
大気中のCO2を吸収する方法としてよく知られているのが植林や森林管理です。森林や陸上の植生によって吸収され、貯蔵される炭素を「グリーンカーボン」と呼びます。植物の緑と連想できるのでとても覚えやすいですね。
陸上の植物と同じように、海洋の植物や生物である、海草や海藻、プランクトンは成長する際に、CO2を吸収します。こうした海洋の生態系(マングローブや海藻・海草など)によって吸収・貯蔵される炭素は「ブルーカーボン」とよばれ、近年、注目されています。
一方、ここ数年で研究が進んでいる分野が「ブルーカーボン」であり、グリーンカーボンを超える炭素貯留庫の可能性を様々な研究機関や団体が探っています。
クレジットとしてすでに実用化されているブルーカーボン
実際に、国内でもJ-ブルーカーボンクレジットとして海洋植生・生物が吸収したCO2をクレジット化されており、今後グリーンカーボンを追い越す勢いでブルーカーボンクレジットが増加していくと予想されています。
国内の民間企業はもちろん、自治体でもブルーカーボンに関するプロジェクトが下記のように多く発足されています。
カーボンニュートラルにおいて重要になってくるのは吸収。削減努力はもちろんのこと、吸収の技術・取り組みが今後重要になってくるでしょう。
Kabbaraが取り組んでいる土壌貯留も吸収であり、土壌の分野も海洋と同様これから良く目にする分野になっていくはずです。
ちなみに・・・土壌カーボンは良くSoil carbonと呼ばれていますが、今の流れからいくと一般的な名称としてブラウンカーボンとか何か愛称があると良いなと個人的に考えています。いずれにしても、グリーン、ブルー、そして土壌、と今後のカーボン市場の動向に是非注目いただければと思います。