

株式会社淡路製粉(会社HP:https://www.awajiseifun.co.jp/)さまは、1946年に創業、『水挽製粉』を用いた米粉を主力商品とした製粉事業をされています。SBT取得以前より、様々なCO2削減に繋がる取り組みをされており、認定取得をキッカケに本格的に『再生可能エネルギー100%企業』となることにコミット。
創業100周年へ向かうと同時に、製造事業者として、秋田県第1号のCО2排出ゼロ企業を目指しています。
この度、代表取締役の淡路光さまに、SBT認定取得の背景を含めたお話を伺いました。
「株式会社淡路製粉」は、私の祖父・淡路時三が1946年(昭和21年)旧満州引き揚げの際に、現金を※サッカリンに換え、それを元手に菓子類卸として『淡路商店』を創業したことがキッカケです。潟上市に向かい縁もゆかりもない土地で、隣親戚、向かい親戚を
※サッカリン・・・人工甘味料の一種


1955年(昭和30年)熱田神宮参拝の折、偶然にも「きよめ餅総本家」初代社長と出逢い、きよめ餅の原料として、『白玉粉製造』と、以後、主力事業となる『水挽製粉』という製粉方法の開拓へ大きく発展しました。そして、現在の当社主力商品である『白玉粉』の礎となりました
その後、父、そして私と会社を引き継ぎ、現在は多くの業者さまにご支持を得ながら常に新しいことへのチャレンジを意識し、『淡路の製品じゃなきゃダメだ』と言っていただける商品作りと事業を日々行っています。
SBT認定取得のきっかけを教えて下さい。
私は、SBTや環境問題への企業の取り組みの事を知るずいぶん前から、会社の就労環境改善というものを常に意識して会社を経営してきました。
例えば、今まで捨てるはずだったペーパータオルを古紙として再利用をしたり、就労環境改善のために工場の空調システムをエアコンだけに頼らない方法で整備したり様々な改善策を形にしてきました。
そのおかげで就労環境が改善されただけではなく、必然的に電気コストが下がったり、会社にお越しいただいたお客様には「淡路さんの会社って、外気温が高くなってきているのに、空調

【事務所・断熱対策】左:11-3月 断熱用プラダン+ビニールカーテン(巻取済) 右:4-10月 ガラス窓+ブラインド

【事務所・排熱対策】 排煙窓開閉化による排熱・室温低減対策
そのような中、SBT(Science Based Targets)の存在を知り、弊社にとっては大きなチャンスではないか、と感じました。
というのも、元々就労環境を整えるためにしていたことが、電力コストのカットやその先のCO2削減という環境問題への取り組みにに繋がっていたので、本格的にSBTを取得することで、より国際基準に沿った社会的責任が果たせると思ったからです。
特に私は他の企業さんがまだやっていない事をやることを常に意識しているので、なおさらSBT取得に関してはすぐに決断しました。
SBTの取得で、どんな変革(成果)を期待しますか?
弊社は今年で創業から79年、あと約21年で100周年を迎え
SBTは、シンプルにCO2削減の目標設定であることは間違いないですが、持続可能な社会の中で会社が生き残る手段の1つとも考えます。


SBTの達成に向けた取り組みの継続は、必然的に企業価値を高め、持続可能な社会づくりを支える企業の一つだと様々なステークホルダーの方々に認識いただくことに繋がり、その結果「選ばれる企業」にも繋がっていくのではないかと考えています。
Kabbara社のサービスを選ばれた理由はなんですか?
普段からお付き合いのある経営者からSBTの事を聞き、「取得するならこの会社が早いよ」とご紹介いただいたのがKabbaraさんでした。
サービスを申し込み、2ヶ月を待たずして取得が完了。このスピード感には正直驚きました。
認定に向かって最短で取得できるサポート体制が整っている、という印象でした。サポートありがとうございました。

最後に、一言お願いします!

株式会社淡路製粉は、これからも「常に変化をし、お客様の方から求められる商品づくり」を続けていきます。そのためにも、脱炭素社会が広まっていくこれからの時代で、他の企業がやらないことを先んじて実行し、企業価値を高めていきたいと思っています。
まだ再生可能エネルギーを使えていない乾燥機などの設備を含め、まだまだ改善できる部分は残されていますので、積極的に取り組んでいこうと思いますのでこれからもぜひサポートをよろしくお願いします。
まとめ
株式会社淡路製粉様は、SBT認定を取得する以前から積極的に就労環境改善の取り組みを行い、その結果としてCO2排出量の削減も実現していたというまさに「カーボンインセット」を自主的に行っていた企業です。環境経営が注目されている中で理想的な企業のあり方を体現されています。
秋田という土地で他の企業がやっていないことを真っ先に実行している淡路製粉様の取り組みが、県内の多くの企業にとって模範になることは間違いないと確信しています。
今回このインタビュー記事を作らせていただいたことで1社でも多くの企業の目に触れ、より一層日本のカーボンニュートラル実現に向けて加速していくことに貢献できることをKabbaraとして願っています。
淡路社長、本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!
「未来の人類に誇れる2030年を、ともに。」
SBT(Science Based Targets)とは?
SBTとは、Science Based Targetsの略で、科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標のことです。パリ協定で合意された「世界の平均気温上昇を産業革命前比で2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」という目標を達成するために、企業が設定する排出削減目標を指します。Science Based Targets initiative(SBTi)が認定する、科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標のことです。SBTiは、CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)の4団体によって設立された国際的なイニシアチブです。
SBTが重要視されている理由は、企業の脱炭素化への取り組みを客観的に評価できる指標となるからです。SBTを取得することで、企業は以下のようなメリットを得られます。
- ブランドイメージの向上
環境意識の高まりとともに、消費者は企業の環境への取り組みを重視するようになっています。SBT導入は、企業の持続可能性に対するコミットメントを示すことで、消費者の共感を呼び、ブランドイメージ向上に繋がります。 - 投資家からの評価向上
ESG投資が主流となる中、SBTは企業の長期的な成長性を評価する上で重要な指標となっています。SBT導入は、投資家からの信頼獲得、資金調達、企業価値向上に貢献します。 - 競争力強化
SBT達成に向けた取り組みは、省エネルギー化、資源効率の向上、イノベーション促進など、企業の競争力強化に繋がる効果も期待できます。 - リスク管理
気候変動による事業リスクは、今後ますます高まることが予想されます。SBT導入は、気候変動リスクを早期に特定し、対策を講じることで、事業の安定化に貢献します。 - 従業員のエンゲージメント向上
環境問題への意識が高い従業員にとって、SBT導入は企業への愛着や誇りを高め、モチベーション向上に繋がります。
SBTは、企業規模や業種を問わず、あらゆる企業にとって有益な取り組みです。