脱炭素に向けたアプローチは、「バックキャスティングアプローチ」が必要!

   by Tsuyoshi Mizushima        
脱炭素に向けたアプローチは、「バックキャスティングアプローチ」が必要!
こんにちは、Kabbaraの水島です。
あと7年とちょっとでSDGsのゴールである2030年。日にちに換算してみると2602日。焦る(汗)
現在エジプトで開かれている気候変動対策の国連の会議「COP27」。どんな発信をするのか気になるところですが、どうであれ我々がすることは変わりません。
「全世界共通の地球温暖化問題は、解決できませんでした。」なんて訳にはいかないのが温暖化対策です。万が一解決できなかったときは、地球の未来が失われます。これは極論でもなんでもなく、そんな危機に直面しているのが実情です。
SDGs、脱炭素への取り組みに関してのよく聞く声として
  • わかってるんですけど、現実的に削減はむずかしい…
  • わかってるんですけど、まだうちの規模では…
  • わかってるんですけど、弊社には余裕が…
などなど、たくさん聞きます。勿論、経営の現場はあまくはないですから、こういった意見の背景も十分理解できます。
とはいえ、時代が要請するカーボンニュートラルへの流れには逆らえません。SDGs、脱炭素への取り組みは、経営に実装することが重要であると言われており、そのためにも今までとは違ったアプローチが必要であると考えます。
本日のテーマは、
脱炭素に向けたアプローチは、「バックキャスティングアプローチ」が必要!

「バックキャスティングアプローチ」とは

”未来を起点”とし、逆算して現在の施策を考えるアプローチを「バックキャスティングアプローチ」といいます。それに対して”現状を起点”とし、出来ることを実践、改善を繰り返しながらつみあげていくアプローチを「フォアキャスティングアプローチ」といいます。
現在あるリソースから考え、適度なチャレンジをするのがフォアキャスティング。何が何でも必要な目標を設定し、やり方は後から考える、というのがバックキャスティングの考え方です。
例えば、現状月の売上が1000万円としましょう。
    フォアキャスティングアプローチの場合
  • 業務効率を向上させ前月比5%アップを目指す。
    バックキャスティングアプローチの場合
  • 6ヶ月後1億円達成
何が大きく違うかというと、頭の働かせ方が変わります。前月比5%アップは今の延長ですが、6ヶ月後1億円達成は、今の10倍の成果が必要です。今の延長の思考では到底無理です。今まで考えもしなかった方向からの思考を使わない限り可能性を探すことはできません。大きな変化を生むためには「バックキャスティングアプローチ」が適していると言われています。
    別の言葉で表現すると、
  • フォアキャスティングは改善的なアプローチ
  • バックキャスティングは創造的破壊を生むアプローチ
とも言えます。
この2つのアプローチは、どちらが良い悪いではなく、相互補完的なものです。ただ、この2つの概念を念頭に置いて、先ほどの「わかってるんですけど…」という言葉を見ていただくと、言葉の裏にある思考が「フォアキャスティング思考」であることが浮かび上がります。
実は、脱炭素への取り組みはバックキャスティングの発想で作られています。
  • 2030年気温上昇、2度(1,5度を目指す)以下を達成を目標とする。(パリ協定にて採択)
  • 2030年温室効果ガス46%削減(日本政府)
  • 2050年カーボンニュートラル(日本政府、国内766の自治体)
などなど。
「具体的なやり方は決まっていない。とにかく私たちの世界はこういう状態になっている必要があるのだ」と、相当チャレンジングな目標として設定されているのです。脱炭素社会の実現のためには、「今まで体験したことのないレベルのイノベーションを起こすことが必要である」ということではないかと思います。
中小企業にとって脱炭素は、”大きな成長の機会”です。 「バックキャスティングアプローチ」によってチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
我々Kabbaraは、「この地球(ほし)のカーボンニュートラルを実現する」をテーマに、”2030年までにCO2の吸収/削減1億トン”という明確な目標をバックキャスティングアプローチによって掲げました。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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