ヤマト運輸が切り拓く、カーボンニュートラル配送:物流業界における新たなマイルストーン

   by kabbara        
ヤマト運輸が切り拓く、カーボンニュートラル配送:物流業界における新たなマイルストーン


ヤマト運輸は宅配便3商品(宅急便、宅急便コンパクト、EAZY)におけるカーボンニュートラリティ達成を宣言しました。これは、物流業界における画期的な取り組みであり、環境負荷削減に向けた大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。本日は、カーボンニュートラル配送に関して取り上げてみます。

カーボンニュートラル配送CMは、こちら

ヤマト運輸のカーボンニュートラリティ宣言は、2022年度(2022年4月〜2023年3月)において、国際規格ISO 14068-1:2023に準拠したカーボンニュートラリティを達成したことを宣言するものです。

カーボンニュートラリティ達成のための取り組み

ヤマト運輸は、カーボンニュートラリティ達成のために、以下の3つの施策を組み合わせることで実現しています。

  1. CO2排出量削減: 輸送効率の向上、省エネルギー設備の導入、再生可能エネルギーの利用
  2. CO2排出量の削減が困難な部分におけるオフセット: ヤマト運輸グループが運営する森林で吸収されるCO2量でオフセット、高品質なカーボンクレジットを購入
  3. 排出量削減・オフセットの透明性確保: 排出量・オフセット量をホームページなどで公開、第三者機関による検証を受け、排出量・オフセット量を保証

これらの施策によって、ヤマト運輸は2022年度において、宅配便3商品で発生するCO2排出量約256万トンを削減・オフセットすることに成功しました。

カーボンニュートラル配送の意義

ヤマト運輸のカーボンニュートラル配送は、環境負荷削減に貢献するだけでなく、以下の点においても大きな意義を持っています。

  • 持続可能な社会の実現への貢献: 地球温暖化対策として、CO2排出量の削減は喫緊の課題である。ヤマト運輸の取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた大きな貢献となる。
  • 企業イメージの向上: 環境問題への意識の高まりを受け、消費者は環境に配慮した企業を支持する傾向がある。ヤマト運輸の取り組みは、企業イメージの向上につながる。
  • 競争優位の獲得: カーボンニュートラル配送は、今後ますます重要性を増していくと考えられる。いち早く取り組みを始めたヤマト運輸は、競争優位を獲得できる可能性が高い。

今後の展望

ヤマト運輸のカーボンニュートラリティ宣言は、物流業界における新たなマイルストーンと言えるでしょう。今後、ますます多くの企業が同様の取り組みを始めることが期待されます。さらに、カーボンニュートラル配送を実現するためには、商品やサービス自体も環境負荷を低減する設計にすることが重要です。ヤマト運輸は、今後ますますカーボンニュートラルへ向けた商品・サービスの開発を進めていく予定です。

まとめ

ヤマト運輸のカーボンニュートラル配送は、環境問題への意識の高まりを受け、企業が積極的に取り組むべき課題の一つです。企業活動においてサプライチェーン含む排出量削減が迫られる今後において、「輸送、配送の排出量」はとても気になるところ(Scope3)。ヤマト運輸の取り組みが物流業界全体はもちろんのこと、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献していくことを期待します。

参考情報
ヤマト運輸 カーボンニュートラル配送Webサイトより

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