目に見えない地球冷却微生物が温暖化から地球を救う

   by Tsuyoshi Mizushima        
目に見えない地球冷却微生物が温暖化から地球を救う

身近にある土が地球温暖化を防ぐカギを握っているかもしれない。そんな市民参加型のプロジェクトが、東北大学の研究者を中心としたグループによって進められています。

地球冷却微生物を探せプロジェクトとは、、、

一言でいうと、一般市民の方と協力して地球温暖化を止めることができる微生物を探すというもの(東北大学大学院・生命科学研究科の大久保智司特任助教、以下同) 

N2O(一酸化二窒素)は、二酸化炭素やメタンに次ぐ第3の温室効果ガスであり、農業などの食料生産によっても発生しています。このガスは二酸化炭素の約296倍の温室効果を持ち、またオゾン層を破壊する最大の原因物質でもあります。そこで、「地球冷却微生物を探せ」プロジェクトでは、N2Oを減らす微生物の存在を突き止め、地球温暖化の防止に貢献することを目指しています。

これらの微生物は土の中に存在しており、窒素化合物の循環に関与しています。その特性を利用してN2Oを減らすことができると考えられています。プロジェクトでは、大量の土のサンプルを集めるためにボランティアの協力を募り、全国各地から土を採取して分析しています。採取した土を密閉した瓶の中の空気のN2O濃度を調べることで、微生物の存在を確かめています。現在約1300のサンプルが集まり、可能性のある土もいくつか見つかっているとのことです。市民参加型のプロジェクトによって、意外な場所から地球温暖化防止の救世主が見つかるかもしれません。

見つけた微生物は増やし、微生物資材として農地や畑、田んぼに使用することを目指しています。これにより、日本や世界中の農家がN2Oを減らすことで地球温暖化を防止する未来が期待されています。
(→地球冷却微生物を探せプロジェクトパンフ

下記、東北大学の取り組みを紹介した動画です。ぜひご視聴下さい。

弊社が展開するプロジェクト「Hundred million」PROJECT2030(←詳しくはこちら)にても大いに活用できる技術です。今後の動きにもぜひ、注目していきたいと思います。

参照:
dSOILプロジェクト事務局

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