脱炭素社会においては、財務的な収支とともに温室効果ガスの排出量収支も意識しなければなりません。どんなに楽しいイベントも、魅力的なサービス、商品も地球環境への配慮がなければそれは一過性のものであり、今後の社会においては広く消費者に受け入れられ浸透させることは難しくなると思われます。
本日は、あなたの事業に付加価値を生むオフセットの活用についてご紹介します。
トピック:
①カーボンオフセットの設計を考える
②具体的なカーボンオフセット活用事例5社
①カーボンオフセットの設計
◆製品と組み合わせた事例
オフセット製品
・製造に伴う排出をオフセットした衣服の販売
・印刷時の電力消費に伴う排出をオフセットしたプリンタの販売
・発電時のエネルギー消費に伴う排出をオフセットした電力の販売
クレジット付製品
・購入者の日常生活に伴う排出をオフセットする量のクレジットを添付した家具の販売
・来場者の日常生活に伴う排出をオフセットする量のクレジットを添付したライブチケットの販売
◆サービスと組み合わせた事例
オフセットサービス
・介護タクシーや福祉施設の運営に伴う排出量をオフセットした
・ガス事業における保安業務、営業・修理・工事業務に伴う排出量の一部をオフセット
・路線バスの走行に伴う排出量をご当地クレジットでオフセットし、環境価値の地産地消を実化
クレジット付サービス
・宿泊ホテル・旅館においてクレジット付宴会プランを提供。宴会に参加されるお客様一人当たり1kg-CO₂分のクレジットを付与し、宴会開催4時間分の排出量をオフセット
◆イベントと組み合わせた事例
会議・イベントのオフセット
・会場内の消費電力に伴う排出をオフセットしたチャリティーライブの開催
・会場運営及び出席者の移動・宿泊に伴う排出をオフセットした会議の実施
・社員とその家族を対象としたオンラインフェスティバルを開催し、参加者移動・オンライン配信・視聴など開催に伴う排出量をオフセット
②具体的なカーボンオフセット活用事例5社
▶株式会社スノーピーク
「日本の森林を一年間守ることができるプログラム」
スノーピークカード会員であるユーザー様がテントやタープ、シェルターの現行モデルをご購入して頂くたびに、「一般社団法人フォレストック協会」を通じ、CO2吸収量クレジットを取得していきます。マイページ上で守って頂いた森林の広さを確認することが可能。
▶株式会社エスパルス
「ホームゲーム約100試合分のCO2をオフセット」
プロのサッカーチーム「清水エスパルス」を運営するエスパルスは、ホームゲーム開催によって排出されるCO2のオフセットに取り組んだ。オフセットの対象は2013~2017年に開催された約100試合であり、クレジットの購入によって電力消費やゴミ処理などに関するCO2のオフセットを実現している。
▶株式会社NTTドコモ
「お客様参加型の森林保全活動」
南三陸町町有林のCO2吸収量クレジットを購入。このことにより、その約45%の森林保全活動や雇用の創出につながるもので、東日本大震災により甚大な被害を受けた南三陸町の森林、地域社会、経済が再生・活性化するきっかけになると期待されます。
▶株式会社ローソン
「ポイントプログラムを活用した寄付型オフセットの実施」
共通ポイントプログラムである「Ponta」を活用し、消費者が温室効果ガスの削減に貢献できる寄付型オフセットを実施した。1口50ポイントで20キロのCO2オフセットに貢献できるサービスを展開している。寄付型オフセット。
▶セーラー万年筆株式会社
「かいて、まもって、つなぐ」
お客様が当社の適応製品を選ぶと、その本数に応じて森を支援するためのCO2吸収量クレジットを当社が購入します。価格への転嫁はありません。購入したクレジットは、1本あたり、約3㎡の森を1年間保全するための支援に充当されます。
あなたのサービス、商品とオフセットの組み合わせ一つで新たな価値が誕生します。そして新たな価値とは、新たな笑顔が生まれるということ。ぜひ、楽しんでみて下さい!
出典:J-クレジット制度ホームページ (https://japancredit.go.jp/)
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