航空業界に学ぶ運輸部門の排出量規制と他業界への影響

   by kabbara        
航空業界に学ぶ運輸部門の排出量規制と他業界への影響

本日は、カーボンニュートラル達成において最も重要な業界の1つ「運輸部門」について解説していきます。

脱炭素・カーボンニュートラルに詳しくない方でも、運輸業界におけるCO2排出量が高いことをなんとなくイメージできるのではないでしょうか?

10億6400万トンのうち1億8500万トンが運輸部門

国内のCO2総排出量のうち、約17%は運輸部門から排出されています。業界部門別でいうと、産業排出に次いで運輸部門が最大の排出量を占めており、いかに運輸というアクションがCO2の排出をしているのかが分かります。
(国土交通省より)
さらに、運輸には自動車、航空、鉄道など様々な種類がありますが、その中でも「旅客航空機」は運輸全体の47%を占めており、人の生活に無くてはならないモノである一方で非常に多くのCO2を排出しています。

国際航空運送協会(IATA)

世界中の航空会社で構成されている団体「IATA」。多くの航空会社が加盟している団体ですが、こちらの団体では、持続可能な航空業界の維持と発展のために、CO2排出量の多い航空業界の責任を果たすべく、「CO2排出量に対する対策」「プラスチック製品利用に関する規約」など数多くの取り組みを行っており、運輸部門の中でも特に積極的に各気候変動対策へ取り組みを行っています。

全日本空輸ANAの取り組み

国内でも代表的な航空会社であるANAもIATAに加盟しており、IATAが策定している脱炭素の基準に沿って様々な取り組みを行っています。また、会社独自の目標を立て、SBT認定を取得、2030年まで実質10%以上の削減目標を制定したり、カーボンクレジットを利用したニュートラル化も行っています。

特に、航空業界特有の取り組みとして、ジェット燃料に対する対策、つまり持続可能な航空燃料への切り替えを今後10%以上実施するという目標も今非常に注目されています。

他部門への影響

ここまでご紹介してきた通り、運輸部門は国際的にも非常にCO2排出量の多い分野です。一方でその対策に取り組んでいる業界は多く、その活動は他の部門の削減ポリシーや気候変動の取り組みに極めて大きな影響を与えているとのことです。

今後運輸部門、特に航空業界における脱炭素の取り組みにはより一層注目していきたいですね。

まだ、年内間に合います。企業の脱炭素SBT認定取得は、こちらから。

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