明日から4月。気温が上がり、桜も開花し始めたことで春を感じるようになってきました。先週末は高校時代からの友達と、4月で1歳の誕生日を迎えるその友達の子供(男の子)と一緒に、家の近くの公園で子守をしながら花見を楽しみました。
“環境問題”という言葉は、僕らが小学生になるときには耳にしていたような気がします。当時は「なんか問題になってるんだ。いつか解決しないとね。」くらいにしか感じてなかったと思います。学校からの下校中、「ぶっちゃけ、自分が死んだ後はどうでも良くない?」という同級生が言った言葉は今でも覚えています。
インターネットの発達により情報を見つけやすくなった環境の変化、また、年齢を重ねることでの意識や関心の変化によって、自分自身の環境問題への捉え方も自然と変化していると感じます。
僕には子供はいませんが、30歳を超え、甥っ子ができたり子供を持つ友達や知り合いが周りに増えてくると、「自分が死んだ後はどうでも良いなんて言ってられないな」と、当時の同級生の言葉を思い出しながら考えるようになってきました。
今回はそんなことを思いつつ日々いろんな情報に触れる中で知った、気候変動が世界中の優先課題の1つに挙げられる理由について話します。
環境が崩れると社会と経済が機能しなくなる
「SDGsウェディングケーキモデル」というものをご存知でしょうか?
SDGsウェディングケーキモデルとは、地球規模の持続可能性の問題に関する研究で、国際的に評価されているスウェーデン出身の研究者ヨハン・ロックストローム博士が考案した、SDGsの概念を表す構造モデルです。
このモデルでは、SDGsの全17目標はそれぞれ大きく3つの階層から成り、それらが密接に関わっていることを、ウェディングケーキの形になぞらえて表しています。
SDGsウェディングケーキモデルの最下層「生物圏(環境)」
SDGsウェディングケーキモデルは、SDGsの目標17をケーキの頂点として、その下にある3つの階層「経済圏」「社会圏」「生物圏」によって構成されています。
「生物圏」は、私たちが地球上で暮らす上で必要不可欠な要素である海や森林などの““環境問題”や、“気候変動”についての目標が含まれています。
昨今では、数十年前とは比べ物にならないほどに世界中の国や技術が発展・成長を続けています。しかしそれらは、“自然環境”が土台にあることによって生み出されていて、「社会」と「経済」は「環境」無くしては成り立ちません。
新型コロナウイルスにより社会に大きな混乱が起こりました。飲食店の営業停止や音楽イベント、スポーツ観戦などの中止・延期など、経済に大きな打撃がありました。
経済、社会のさらに下層の環境がもし機能しなくなった場合、今よりも大きな問題が起こることは容易に想像できるのではないでしょうか。そのため、持続可能な「社会圏」「経済圏」を支えるためにも、その土台となる「生物圏」のそれぞれの目標を達成しなければなりません。
すでに環境は崩れ始めている
SDGsウェディングケーキモデルの最下層であり、最も重要な生物圏(環境)ですが、すでに崩れ始めており、さらに進行すると取り返しがつかなくなる可能性があります。
いわゆる「臨界点」といわれるものです。
臨界点を超え地球のシステムが崩壊すれば、地球上のほとんどの場所が居住不可能になると言われています。SDGsの目標が2030年までに設定されている理由は、その臨界点のタイムリミットが2030年だと言われているからです。
例えば気温上昇がこのまま続き臨界点を超えると、豪雨や洪水などの災害が起こる可能性が高くなり、また水分の蒸発量が増えることで干ばつにも繋がります。また、氷床が崩壊し、海面上昇することで、海岸線は後退し、小さな島国や沿岸部の都市は水浸しになるリスクもあります。
水や土地が減ると当然作物を育てることが難しくなり、食糧危機などが深刻化することが予想されています。
先日公開した「たった一人からでも地球を救うことができる方法とは」の記事でも触れているとおり、実際すでに食糧危機や水不足問題は発生しており、このままでは資源を争う紛争に繋がる可能性も高くなってしまいます。
新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンの影響で、上海のスーパーでは商品の奪い合いになるほどのパニック状態になったというニュースが報道されていました。
もし、気候変動がさらに悪化し、世界的な食糧危機が訪れると、国と国が食料を争う・・・、という未来になる可能性もゼロではないと感じます。
今が気候変動問題への取り組みにおける勝負の10年であり、気候危機による最悪の結果を避けるための決断を下す時だ。
我々は地球の気温上昇を摂氏1.5度に抑えるよう、努力しなければならない。1.5度を超えた世界では、激しい火災や洪水、干ばつ、熱波、ハリケーンが今以上に頻繁に起こることになる。地域社会を引き裂き、命と生活を奪うことを意味する。
我々は地球の気温上昇を摂氏1.5度に抑えるよう、努力しなければならない。1.5度を超えた世界では、激しい火災や洪水、干ばつ、熱波、ハリケーンが今以上に頻繁に起こることになる。地域社会を引き裂き、命と生活を奪うことを意味する。
第46代アメリカ合衆国大統領 ジョー・バイデン
2021年4月22日 気候変動サミットにて
食料自給率と賃金が低い(日本視点)
そして私たちが住んでいる日本の立場から見ても、気候変動対策を重要視しなければならない理由があります。
それが低食料自給率と低賃金問題です。
日本は食料自給率が先進国の中でも最低水準となっており、その数値は38%です。つまり約6割は海外からの輸入により賄っているわけです。
「たった一人からでも地球を救うことができる方法とは」の記事内でも書いていますが、すでに食糧危機が発生している中、日本は海外に買い負けしており、手に入る食料が値上げ、または少なくなっている状態です。
さらに日本はここ20年賃金が上がっていない現状があります。諸外国が1.2〜1.4倍に伸ばしている中、日本は2000年から横ばいのままです。
日本の大卒初任給は20万円程度で伸び悩んでいますが、アメリカでは50万円を超えることも珍しくありません。日本でもユーザーが多いアップルのiPhoneは、最上位モデルでは約15万円です。初任給が20万円の人と50万円の人では負担がかなり変わってきます。
iPhoneであれば欲しい人だけ買えばいいし、2年間の分割払いだったら払えるから大丈夫でしょと思うかもしれませんが、これがもし食品などの日常的に買うものだったとしたらどうでしょうか?
日本は食料の6割を海外からの輸入に頼っていますが、輸入するときの金額は海外の相場です。日本よりも賃金が高い諸外国と競争する場合は、値上がりは避けられない状況です。
台風などの災害により野菜が不足し、価格が高騰することがありますが、今後そのような高値が標準になってしまう可能性があるということです。しかも給料は上がらないのに・・・。
解決の鍵は「Made with Japan」
- 生物圏(環境)が崩れる社会圏と経済圏が機能しなくなる
- 臨界点を超えると取り返しがつかなくなる
- 食糧危機により争いが起こる可能性がある
これらを避けるためにも気候変動への対策は優先して取り組むべき課題です。
では私たちは何をすべきか?
食糧危機に関する問題については「たった一人からでも地球を救うことができる方法とは」の記事で3つの解決方法を書いていますので是非お読みいただければと思いますが、その中にもある、日本の技術や教育×途上国の成長率をかけあわせる「Made with Japan」という解決方法。
これは食糧危機や気候変動、また日本の低賃金問題をも解決するための重要な鍵となると思います。
我々Kabbaraは途上国と”共に”成長し、「未来の人類に誇れる10年に」を合言葉に活動していきます。是非今後の情報を楽しみにお待ちください。
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